自然を活かして住宅区画を設計したり(街中の建物の壁から突如大木が飛び出していたりします)するなど、メルボルンの人々の環境意識はとても高いといわれてます。こういう空気感にいると、住みやすさ7年連続で世界一も納得できます。そして、コーヒー大国でもあるオーストラリア。毎日大量に消費されるコーヒーにも、そんなメルボルンならではのエコな仕組みを今回はご紹介します。
サステナビリティタンブラー《KeepCup》
日本では意外と知られていませんが、オーストラリアはコーヒー先進国です。(メルボルンは特に)街中カフェだらけ。年間のコーヒー消費量は、一人あたり3キロ(約200杯)だとか。
そんなメルボルンのローカルカフェでのタンブラー使用率は日本よりも随分高く、その多くの人がメルボルン発祥のエコタンブラー《KeepCup》を愛用しています。
ブルーボトルコーヒーなどの人気のカフェが別注モデルとして発売開始した事もあり、最近日本でも注目が集まっています。ボクも3年前に一度メルボルンを訪れた際に購入して以来、愛用しています。(日本では珍しいのもあって、無駄に持ち運んでいました)
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KeepCupのはじまりは1998年にメルボルンでカフェをはじめたオーナーが、毎日大量に出る紙コップのゴミを何とかしたいとスタートしました。KeepCupのミッションは使い捨て文化に警鐘を鳴らし紙カップの40%を再利用にする事、生産過程も全てメルボルンのローカル工場で行われています。そんなサステナブルな思考から生まれたKeepCupには、メルボルンらしいこだわりが沢山詰め込まれています。
メルボルンニアンが「お洒落」だなと感じるのは、こういう環境への配慮を楽しんで自分達の生活に取り入れる所です。
KeepCupがメルボルンで愛される理由
安全な素材でつくられているのはもちろんの事、毎日つかいたくなる豊富なカラーバリエーションで、楽しくエコに貢献できる様にデザインされています。さらには、日常的に使うために衛生面を考えたシンプルな設計や、長く使う事を考えてリサイクル様にそれぞれのパーツ毎の販売までしています。(いかにもメルボルンプロダクトらしいこだわり)
(KeepCupサイトから翻訳引用)
- カップのバンドは「いつもの」メニューを書き込める様になっています。
- プラグを回転させるて飲み口が開閉できます。
- 完全密閉ではありません。傾けたり倒したりすると中の液体が漏れたりする場合があるのでご注意ください。
- メルボルンバリスタ標準の再使用可能なカップです。
- 汚れやすいタンブラーの問題を解決するため、徹底した掃除がしやすい様に設計されています。シンプルな4つの部分で組み立て可能。
- 非毒性ポリプロピレン。 化学物質フリー。
- 蓋を外し、カップを110度に加熱できます。
- カップ、蓋、プラグはパーツ毎に販売されており、リサイクルしながら愛着を持って使えるロングライフプロダクトです。
その他メルボルン注目のエコシステム
大量のコーヒーの出し殻を肥料として配布する「REGROUND」
無数にあるメルボルンのローカルカフェから毎日出る大量のコーヒー殻を回収して、ご近所に無料で配達するという新たな取り組み。
サードウェーブの流れ(コーヒーのサステナビリティ)から、豆の栽培やクオリティの透明性に加えて、コーヒーをいれたさらにその後のプロセスについても意識するべきだとして始まったプロジェクトです。
一般ゴミとして廃棄(=埋め立て)されるコーヒーの殻をPadre CoffeeやSeven Seedsといったカフェ30店舗(2017/09/05現在)から回収しているそう。「コーヒーを自然の土に返す」というサステナブルな取り組みはたちまち受け入れられ、現在はメルボルン中の農家さんやガーデナーから引っ張りだこだとか。メルボルン環境に対する意識の高さが現れています。
今後も、こういったメルボルンならではのコーヒーカルチャーをピックアップして追記していきます。