《プロが選ぶドリッパーはハリオV60》が本当かどうかメルボルンのコーヒー60杯で検証しました

たまには息抜き、ハリオとコーノ各ドリッパーでコーヒーの飲みくらべ

こんにちはTaskです

ここ数年、ハンドドリップコーヒーにはハリオV60を使用しています。自分の目指す美味しいコーヒーには「これ以外無い!」と愛用してきました。世界的なコーヒーの流れでみても、サードウェーブ=ハリオV60というぐらいの圧倒的存在感があります。

今回はあえて、そんな「王者ハリオV60」の弱みについての検証を行いました。(…愛ですよ、愛!)

各コーヒー豆のフレーバーノートの再現を目指し、いかにクリーンで、余韻が残るコーヒーをつくれるかにフォーカス。家庭用のコーヒー機器で浅煎り焙煎豆を美味しく飲む方法を追求しました。(あくまで、いちコーヒーラバーの個人的な見解・好みです)

コーヒーのプロがハリオを選ぶ2つの理由

メルボルンのカフェのほとんどがハンドドリップにV60を採用している事から分かるように、王者「ハリオV60」は日本が世界に誇るコーヒーツールです。2010年ワールド・バリスタ・チャンピオン、マイケル・フィリップスがV60を使用した事もあり、世界中で使用される様になりました。

「HARIO V60」が、米国の新しいコーヒーの潮流「サードウェーブ」のシーンに欠かせない器具になっているのをご存じだろうか。サンフランシスコのカフェでバリスタがV60を使っているのを見かけて、なぜ使っているの&

ハリオV60の最大の特徴は、円錐の内部に設けられた12本のスパイラルリブです。この溝によって、ペーパーとドリッパーの間に適度な空間が生まれます。コーヒーを蒸らす際に空気の通り道ができる事で、コーヒーの粉がしっかりと膨らみ十分な抽出が可能になります。

また、抽出穴が大きい事により、お湯を注ぐスピードでコーヒーの抽出度合いをコントロールできるのも特徴の一つです。

10種のコーヒー豆をハリオV60とコーノ名門で検証

メルボルンのローカルロースターのコーヒー豆10種類

今回検証に使用したのは、メルボルンの各ロースターのシングルオリジン(浅煎り~中煎り)です。精製方法は、ウォッシュド8種とナチュラル2種。同じ温度や分量に揃え、ドリッパー毎にコーヒーがどう変化するかを探りました。

結論からいうと、試した浅煎りの豆のほとんどで「コーノ名門ドリッパー」の方が明らかにフレーバーの伸び(余韻)を感じました。

同じ円錐型コーヒードリッパーで「こんなに違う!?」と驚き。今まで温度や湯量などのレシピを調節する事ばかりに囚われていて、ドリッパーを変えるという意識が全くなかった所に「ガツン」と衝撃が走りました。

条件や豆による相性があると想像し、その後10日間は一日3回のコーヒーブレイクの度に2杯(=60杯)、のみまくり。基本はハリオV60とコーノ名門で同時に2杯つくり、たまにカリタウェーブで試したりもしました。(カリタウェーブはハリオに近い印象でした。新しい発見の連続で、めっちゃ楽しかったです。)

コーヒーツールで最重要なミル情報を記事にしています

そのナイスカットミルは最近、何年かぶりに大幅リニューアルしました。
家庭用で6万円という価格が話題になっていたハイエンドモデルグラインダー(電動ミル)その名もカリタネクストG
先ほど確認したらamazonでお手頃価格になってました。

つくったコーヒーは合計60杯、十種類の豆を飲み比べ

ハリオとコーノで同じレシピで試した際の明らかな違いは「抽出スピード」です。コーヒー豆との相性はあるものの、先述の通り、概ねコーノに軍配が上がりました。ハリオのスパイラルで絞り出す抽出方では、雑味が出やすく、それが余韻の邪魔をします。一方、コーノのストレートな短いリブでサラッと抽出したコーヒーは、雑味が少なくコーヒー飲んだ後のアフターフレーバーが持続する結果になりました。

ハリオV60を使いこなせていない可能性はありますが、「家庭で浅煎り豆のポテンシャルを引き出す」という基準で考えると「コーノ名門」の方が優れたパフォーマンス力を発揮する事がわかりました。

ハリオV60とコーノ名門の検証結果まとめ

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ハリオは絞り出すイメージ、コーノはスッと落ちるイメージが今回の検証結果での印象です。ハリオはレシピがハマると豆のポテンシャルをそのままカップに抽出できる一方、グラインダーなどの性能や、ちょっとした分量の違いで雑味が出やすくなります。コーノはそのブレの幅が少ないので「ポテンシャル高めの浅煎り豆を家庭で楽しむ」にはこちらの方が向いているのでないでしょうか。

今回の検証ではどちらのドリッパーにもそれぞれの特性があり、美味しいコーヒーがつくれるかはその時の条件によって変わってくるという事を改めて感じる良い機会になりました。

ハリオ(V60)


(良い面)スパイラル構造から想像できる通り、豆のポテンシャルを引き出せる。

(悪い面)カドのあるコーヒーになりがちで、余韻の邪魔をする雑味が出やすい。

コーノ(名門)


(良い面)落ちるスピードをコントロールしやすい。抽出過多を防いで安定したクリーンなフレーバーを出せる。

(悪い面)物足りなさを感じる、ボディの弱いコーヒーになる。

いつものこだわりに疑問を持つ事で生まれた新しい価値

カリタウェーブ

コーノには喫茶店のコーヒーというイメージがあり、手元にあるにも関わらず今までほとんどつかって来ませんでした。経営していたカフェではハリオV60を使用していた事もあり、その機器の中でいかにレシピを調整するかばかりに囚われていました。

この検証を始めるきっかけとなったのは、手元にあった「古くなりかけフレーバー弱めのエチオピア・ウォッシュド」をどうにか美味しく飲みきりたいなーと、試しにいつもの「ハリオV60」と「コーノ名門」で同時にコーヒーをつくってみた所からです。出来上がりのコーヒーには歴然とした違いがありました。同じレシピにも関わらず、ここまでの違いが出る事は正直、予想していませんでした。(こういう「世間の常識」がくずれる瞬間って気持ちいいですよね)

こだわりを疑うことで生まれる新しい発見、そこにオリジナルな価値がある

結果というのは条件によって変わります。(ハリオV60が世界大会で使用される理由はそこにありそう)オーストラリアの水・コーヒー豆のクオリティ・グラインダーの性能など、それぞれの環境で、それぞれのコーヒーになるはずです。お手本のレシピに囚われすぎず自由な発想で何事もチャレンジしていきましょー。(All day カウンター精神)

今週は以前より少し視野が拡がった感覚で、ハリオのコーヒーレシピ調整をしています。(キーワードは12g-200gです)

今回使用したコーヒー機器やレシピなどの条件は、別記事にてまとめています。

先日、メルボルンコーヒーローカルと話していて「コレは日本から持ち込むのが絶対におすすめやな」と話題になったのがカリタのナイスカットミル。日本からの持ち込みがなぜおすすめなのかを、メルボルン流のフィルターコーヒーメソッドとともに解説します。